「要件定義」と聞くと、難解な専門用語や膨大なドキュメントを想像して身構えてしまいませんか? 本シリーズでは、一見複雑な要件定義のプロセスを「家族旅行の計画」に例えて、全7回で徹底解説しました。

プロジェクトリーダーとして、メンバーやステークホルダーと同じ目的地を目指すための「地図」として、このロードマップをご活用ください。

第1回:企画構想(コンセプト)

要件定義の入り口!失敗しない「目的地(目的)」の言語化

すべての迷走は「目的の曖昧さ」から始まります。「なぜこのプロジェクトをやるのか?」という旗印を立てる最上流工程。家族旅行における「行き先選び」を例に、関係者の期待を一つにまとめる方法を解説します。

  • 課題・背景・狙いの整理
  • 優先順位を判断するための「強力な物差し」の作り方

第2回:要件定義の全体像

要件定義の4階層をマスター|全体を俯瞰する「鳥の目」の技術

「ビジネス・業務・機能・非機能」の4階層モデルを使い、情報の解像度を少しずつ上げるプロセスを解説。 いきなり細かな機能の話に飛びつかず、全体最適を見失わないための「リーダーの視点」を養います。

  • 要件を整理する4つの階層
  • 大幅な手戻りを防ぐ「検討の順序」

第3回:ヒアリングの極意

要件定義ヒアリングのコツ|「要望の洪水」から真のニーズを抽出する

ユーザーの「ハワイに行きたい!(要望)」という言葉をそのまま鵜呑みにしていませんか?その裏にある「真のニーズ」を引き出す質問術と、曖昧な言葉を具体的な仕様へと変える「翻訳」のテクニックを伝授します。

  • 3つの魔法の質問(なぜ、ほかには、もし~なら)
  • 曖昧な形容詞を「客観的な事実」に変換するコツ

第4回:業務要件とシステム要件

業務要件とシステム要件の違いとは?「観光プラン」で学ぶ優先順位

「システムをどう作るか」の前に「業務(人の動き)をどう変えるか」が決まっている必要があります。観光プラン(業務)なき移動手段(システム)選びがいかに失敗を招くか、その切り分け方を解説します。

  • 業務フロー(To-Be)を定義する重要性
  • As-Is(現状)とTo-Be(理想)の比較・整理

第5回:非機能要件の落とし穴

見落とし厳禁!非機能要件の決め方|性能・安全性を旅行に例えて解説

「動くのは当たり前」の先にある性能、セキュリティ、保守性。旅行における「車の燃費」や「保険」のように、地味ながらもプロジェクトの成否を分ける「品質」の合意形成のやり方を学びます。

  • 可用性と性能・保守性と運用性・セキュリティの3大柱
  • 品質とコストのトレードオフ管理術

第6回 : 要件の優先順位付け

要件の優先順位はどう決める?MoSCoW分析で「全部盛り」卒業術

予算も時間も限られた中で、膨れ上がった要望をどう絞り込むか。「全部盛り」の誘惑を断ち、プロジェクトを確実に成功させるための取捨選択の技術(MoSCoW分析)を、パッキングの例えで解説します。

  • 要件を4つのバケツに分ける判断基準
  • ステークホルダーと「やらないこと」を合意する勇気

第7回:要件定義書の書き方

誰が読んでも迷わない要件定義書の書き方|3つの鉄則と標準構成

決定事項を一寸の迷いもないドキュメントにまとめ上げる最終工程。開発者、ユーザー、運用者がそれぞれの立場で正解を確認できる「旅のしおり(要件定義書)」の作り方を解説します。

  • 迷走を防ぐドキュメントの標準構成案
  • 形容詞を捨て、数字と事実で語る「記述の鉄則」

要件定義は「合意形成という旅」そのものです

要件定義は、単なるドキュメント作成作業ではありません。「関係者全員が、目的地とそこへ至るルートに納得している状態」を作り上げること、それ自体が本質です。

迷ったときは、いつでも第1回の「目的地(旗印)」に立ち返ってください。 あなたのプロジェクトという「旅」が、最高のゴールにたどり着くことを願っています。

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hidechi
メーカーに入社し、その後IT部門が分社独立、情報システムエンジニアとして30年以上勤務しています。これまで多くのプロジェクトに携わり、それらの経験から得た知見を覚え書きとして記録することで、厳しい現場で奮闘しているSEの皆さんの一助となれば幸いです。